感染症広域情報

海外における麻しん(はしか)の発症に備えた注意

1.背景
(1)我が国は、2015年度までに麻しんの排除を達成し、世界保健機関による麻しんの排除の認定を受け、かつ、その後も麻しん排除の状態を維持することを目標に「麻しんに関する特定感染症予防指針」を策定し、国全体での対策を推進してきました。その結果、2015年3月には世界保健機関西太平洋事務局により日本が麻しん排除状態にあることが認定されました。国内の麻しん感染者の報告数は2008年に11,012人でしたが、2015年には35人まで減少しています(2016年1月5日時点)。
(2)海外では、世界保健機構(WHO)等による麻しんの撲滅に向けた予防接種活動等の加速により、全世界での麻しんによる死亡者数は2000年の546,800人から76%減少し、2014年には、114,900人となっています。一方で、多くの発展途上国、特にアフリカやアジアの一部で麻しんの感染が頻繁にみられていますので、これらの地域へ渡航・滞在される方は、以下2.を参考に、厚生労働省のホームページ等から最新情報を入手し、感染予防に努めてください。

2.麻しんについて
(1)感染源  
麻しんは伝染性の強い急性発疹性のウイルス感染症で、感染者の気道分泌物(鼻、咽頭、口腔からの飛沫、飛沫核)による空気感染、飛沫感染などにより感染します。
(2)症状
潜伏期間は10~12日で、主な症状は38℃前後の発熱、咳、鼻汁、結膜充血、目脂、発疹などです。また、合併症として肺炎、脳炎などを来すこともあります。特別な治療法はなく対症療法が中心となります。一度、典型的な麻しんを発症した人は、通常、終生免疫が獲得されます。
(3)予防方法
麻しんは感染力が非常に強いため、最も有効な対策は、事前の予防になります。国内の排除状態を維持するためにも、定期の予防接種により対象者の95%以上が2回の接種を完了することが重要となります。また、麻しんの流行している地域に渡航する際にも、流行のみられる海外から麻しんを持ち込まないために、事前の予防対策が重要となります。このため、これまで予防接種を受けていない方や、1回しか接種を受けていない方には、麻しん風しん混合ワクチンの接種が勧められます。
なお、定期の予防接種は、生後12月から生後24月に至るまでの間にある小児(1期接種)及び小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までの間にある5歳以上7歳未満の小児(2期接種)に対して実施しています。  

厚生労働省作成の「麻しん(はしか)に関するQ&A」及び国立感染症研究所ホームページ(特に最新の感染者数)もご参照ください。

○参考情報:  国立感染症研究所
                    http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html
                      厚生労働省「麻しん(はしか)に関するQ&A」
                     http://www.mhlw.go.jp/kenkou/hashika/index.html

(問い合わせ先)
○外務省領事局政策課(海外医療情報)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1   
     電話:(代表)03-3580-3311(内線)2850  
○外務省領事サービスセンター(海外安全担当)
  住所:東京都千代田区霞が関2-2-1
  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902
○外務省 海外安全ホームページ:
  http://www.anzen.mofa.go.jp/
  (携帯版) http://m.anzen.mofa.go.jp/mbtop.asp