総領事からのご挨拶

令和4年1月4日

稲垣久生(いながきひさお)総領事新年のご挨拶

 
 

新年あけましておめでとうございます。

2021年も前年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けた一年でした。特にワシントン州西部では、ワクチン接種の進展等により、夏頃に一度は感染が収まり経済も再開に向かうと思われましたが、変異株の感染拡大により、再び停滞しました。現在も、新たな変異株により我が国の水際対策措置も再び強化される等、なかなか収束が見えません。

一方で、明るい話題もありました。まず、7月から9月にかけて実施された、東京オリンピック・パラリンピック大会です。本大会は、空港検査・スクリーニング検査による陽性者の早期発見、来日者への14日以内の徹底した行動管理の実施等により、安全最優先の方針の中で実施されました。コロナ禍での開催へ疑問の声も聞かれましたが、このような困難な時代においてコロナによって分断された世界だからこそ、オリンピック・パラリンピックを開催することで、人々の繋がりや絆の再生に貢献し、スポーツの力でふたたび世界をひとつにすることができたのではないかと思います。日本人の活躍はもちろん、当地ワシントン州及びモンタナ州から参加されたアスリートの活躍にも大きく励まされました。

また、8月~9月には、昨年から延期になっていた、令和2年度外務大臣表彰のシアトル日本庭園及びパナマホテル(シアトル日系アメリカ人博物館)への授与式を実施しました。限られた人数での開催とはなりましたが、久しぶりにお会いできた方々の笑顔が見られたことを大変喜ばしく思います。

さらに、先日12月10日には、農林水産省の第15回日本食海外普及功労者表彰の受賞者が発表され、当地から加柴司郎氏、末次毅行氏の2名が選出されました。お二人のこれまでの当地での日本食の普及への多大なるご貢献が評価されたことに、大きく勇気づけられました。

2022年は、熊本県・モンタナ州の姉妹都市提携の締結40周年を迎えます。各国・関係機関と協力しながら、引き続き感染症対策や経済的影響へしっかりと対応していくことを大前提に、日本とワシントン州・モンタナ州の友好関係の深化に取り組んで参ります。
 


シアトルへの着任以来、毎日折り続けてきた折り鶴も、1月2日で500羽となりました。2022年がコロナ・パンデミックの転換点となることを期待するとともに、本年の皆さまのご健康とご多幸をお祈りいたします。
 

令和4年1月4日
在シアトル日本国総領事 稲垣久生



【2021年1月1日】稲垣総領事新年のご挨拶
【2020年8月26日】稲垣総領事着任の挨拶