2017年 大村総領事新年挨拶
平成29年1月1日

昨年の大統領選挙では大激戦を経て、ドナルド・トランプ次期大統領が選出されました。日米両国は、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値の絆で固く結ばれており、政権を問わず、この同盟関係は揺らぎません。選挙の翌週には、他国に先駆けて、安倍総理とトランプ次期大統領との間で会談が行われました。
国際社会が新たな課題に直面している現在、日米が引き続き主導的な役割を果たしていくためには、両国関係の一層の進展・深化とそれを基盤とした協力を進めていく必要があります。このためには、国同士の取組に留まらず、地方自治体、民間企業、草の根レベルにおける重層的な対話・協調を推進することが不可欠です。
そのような観点の下、昨年6月、日本国政府とワシントン州との間で「経済及び貿易関係に関する協力覚書」の署名を行いました。三菱リージョナルジェット(MRJ)開発・試験飛行など、当地で既に進められている共同活動を後押しするだけでなく、様々な分野において、ビジネス連携、人材育成、学術連携・共同研究などの新規案件の立上げにも寄与します。双方の地方自治体、企業、大学等が関心を示し、愛知県とワシントン州との間で新たな覚書が署名されるなどの成果がでています。また、11月には、ワシントン州と「運転免許試験の一部の相互免除に関する協力覚書」を署名しました。本年より運転免許取得の際の負担の軽減が図られ、双方向の人材交流が更に促進されることが期待されます。本年は、これらの取組を更に加速・拡大していきたいと考えておりますので、皆さま方におかれましても、引き続きご理解・ご協力を賜りますようお願いします。
また、本年は、神戸市-シアトル市姉妹都市関係60周年、熊本県-モンタナ州姉妹提携35周年です。阪神淡路大震災、東日本大震災、昨年の熊本地震の際、いち早く支援の手を差し伸べてくださった当地の皆さまに感謝し、是非盛り上げていきたいと考えています。
皆さまの今年一年のご多幸とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
2017年1月
在シアトル日本国総領事 大村昌弘