山田総領事(2017.6~2020.7)の見聞禄

2017/8/25

独立記念日:各州はそれぞれニックネームを持っている

7月4日はアメリカ独立記念日です。独立を祝う行事はアメリカ各地で開かれますが、タコマ市の南に位置するルーイス・マッコード米陸空軍合同基地(JBLM)に駐在する米軍の第一軍団でもこの日、独立を祝う行事が開催されました。
 
第一軍団はインド・アジア太平洋地域の国々とパートナーシップを築くことを任務の1つとしています。日本の自衛隊との関係は共同訓練の実施等で深く、陸上自衛隊はリエゾン・オフィサー(自衛隊と第一軍団の連絡要員)を置いており、現在は髙木史夫二等陸佐がその任にあります。私も招待を頂き、独立記念行事に参加しました。



 
第一軍団での独立記念行事は、基地内の運動場で行われました。行事は各州の旗の入場行進から始まり、1776年の独立宣言時の13州、合衆国に加わった古い順に入場し、50州とその他の米国管轄下にある地域の旗が後に続きます。各州の名前が呼ばれる度に、号砲が轟きました。各州はそれぞれニックネームを持っています。ニューヨーク州は“エンパイア・ステート”。フロリダ州は“サンシャイン・ステート”、カリフォルニア州は“ゴールデン・ステート”、ハワイ州は“アロハ・ステート”といった具合です。
 
シアトルのあるワシントン州は、“エヴァーグリーン・ステート”。常緑樹の豊かさから来た名前です。なお,シアトル市は木々の緑が大変美しいことから、別名「エメラルドシティー」とも呼ばれています。
 
ワシントン州は、1889年に合衆国第42番目の州になりました。ワシントン州の旗が入場すると、観衆からひと際大きな歓声が上がりました。
 
普段は厳しい規律の中にある軍関係者も、この日に限っては親戚や家族を交えて普段着姿で寛いで楽しんでいる姿が印象的でした。



 
この日のメインイベントは打ち上げ花火です。約30分に渡り、運動場に隣接する広場から、夜空一杯に息つく暇もないほど沢山の大輪の“華”を咲かせていました。
アメリカの独立記念日の荘厳さ、明るさと賑やかさ、それにスケールの大きさに感心した一日でした。
 

ジャパンフェア2017

7月8日、9日の2日にわたって「ジャパンフェア2017」という大きな日本祭りがベルビュー市のメイデンバウアーセンターで開催されました。ベルビュー市はワシントン湖という琵琶湖の半分の大きさと倍の深さを持つ淡水湖を隔ててシアトルの隣に位置する市です。湖が深いので湖底に杭を打ち込むことができないため、大きな空洞のコンクリートのブロックを並べて浮橋を渡し、そこに片側3車線の高速道路を敷きました。こうして1953年以来、湖を迂回せずにシアトルと直接繋がっています。

ベルビュー市はマイクロソフトの重要な研究開発拠点があるほか,隣町も含めて大手の企業がどんどん進出しており、経済発展の目覚ましい非常に豊かな市です。約500名もの生徒が土曜日に通う日本人学校もベルビュー市にあります。


 
今年のジャパンフェアでは、JAL、ANA、ボーイング社の航空機のために部品を供給する東レやジャムコのような企業、そしてボーイング社の支援を受けつつ日本初の国産ジェット旅客機を開発中の三菱航空機のような企業が協力して、航空産業に関する特設展示を行いました。また、ソフトバンクの開発した人工知能ロボットのペッパー君、癒し系あざらしロボットであるパロなどのロボットも人気を集めていました。太鼓や音楽の公演があり、日曜日にはサクラコンの協力によりコスプレのコンテストが行われたりと、賑やかな催し物が続きます。このほか、シアトルとその付近で活動する多くの県人会、日系人向けに設立・運営されている養護施設、様々な土産物や日本の伝統グッズ、茶道や生け花の体験コーナー、観光案内などが出店していました。また、日本のお祭りらしくたこ焼きややきそばなどの販売も行われていました。


 
ジャパンフェアには2日間で約2万人の人が訪れました。この祭りの前身は、日本の祭り文化を経験してそれに惹かれたトム・ブルックさんが18年もの長きにわたり主催した秋祭りでした。昨年からベルビューで学校を経営する清水楡華さんほかの実行委員会にバトンタッチし、7月に開催されています。ここシアトル近郊に住む日本人と日系アメリカ人が力を合わせて実施する手作りのお祭りで、両者がつながる大切な機会となっています。