総領事の見聞録第22回

公邸の花と勲章伝達式

(1)公邸の花
秋が深まり、公邸にお客様をお迎えする行事が多くなりました。シアトル総領事公邸は今年で築112年を迎える、シアトルでも大変歴史のある建築物です。アラスカで金の採掘に成功し、シアトルで電力会社を作ったウィリアム・チャペル氏の邸宅として建てられ、1906年に完成しました。これまでの間に所有者が度々変わっていますが、1980年から日本総領事公邸となって現在に至っています。公邸でのおもてなしについて、このコラムで取り上げてほしいという声を伺いましたので、何回かに分けてご紹介させていただきます。今回は、公邸のお花です。
 
在外公館長の公邸では、ビジネスや友好関係を促進するイベントを主催してさまざまな分野のお客様をお招きしています。お客様に喜んで頂けて、尚且つ印象に残るように心掛けながら雰囲気づくりを行っていますが、その中でも重要な役割を果たすのが花のアレンジです。
 
    

これらの写真は、最近行ったレセプションのフラワーアレンジメントです。花を生けたのはウィニー・ケンフェ公邸執事です。彼女によれば「全くの自己流」とのことですが、まるでフローリストに作ってもらったような出来栄えだと思いませんか?ビュッフェテーブルでは、料理を取る際に邪魔にならないように、高さをつけて花を配置しています。また、季節や行事のコンセプトに合わせて、華やかな場にはより華やかさを演出できるように、小物等で工夫をしています。

 


こちらは最近のディナーに使ったテーブルフラワーです。秋を思わせる温かな色味のアレンジに、折り紙の「祝い鶴」や季節感のある小物を添えます。敷物は、古い帯を妻がテーブルセンターとして縫い直したものです。このテーブルは公邸執事がアレンジしました。花は、使う度に冷蔵庫で保管し、次の会食の際にはまだ使える花を再利用してアレンジし直すようにしています。

  

大型の花のアレンジや様々な日本風の装飾は妻がアレンジしています。今年の正月には、もの作りが趣味の妻が紙粘土と和紙で作った獅子頭を飾りました。もう一つの写真は春のテーブルです。長い冬がようやく終わり、公邸の庭で採れた桜とライラックの花が待ちに待った春への喜びを感じさせてくれます。
 
(2)生け花インターナショナル
10月18日、生花インターナショナル・シアトル支部の会合に公邸を利用していただきました。これらの写真は、会員の方々の作品です。さすがは生け花の専門家の皆様の作品、本当に美しいですね。
 
  
 
(3)メアリー・バーンソンさんの叙勲式
10月12日、ワシントン大学のジャクソン・スクールに在籍して日米の教育者の交流やJETプログラムに30年以上尽くしてこられたメアリー・バーンソンさんに対する叙勲式が行われました。バーンソンさんが選考審査員となって日本に滞在した米国の若者は2000人以上です。その一人一人が派遣先の学校や自治体で「若いアメリカ大使」として交流の懸け橋になってくれました。この写真は、家族やワシントン大学の同僚の方々、JETのアルムナイの代表者など約80名の方々がお祝いに参加されたときのものです。ハロウィンをイメージして会場の雰囲気を作りました。テーブルフラワーは公邸執事が生け、カボチャの花器は公邸料理人の益子シェフの手による公邸スタッフの合作です。添えられたカボチャは農家の方から頂きました。大型の花は、妻が生けたものです。
 
  
 
 次回は、ハロウィンになると公邸で会える幽霊と愉快なカボチャランタン達について、ご紹介できたらと思います。