在シアトル日本国総領事館 インターンシップを終えて
平成31年1月9日
多田 亮太
2018年10月から12月半ばまでの2ヶ月半の間、在シアトル日本国総領事館でインターンシップを経験させていただきました。私は、経済・広報文化班に所属し、長期プロジェクトとして、ワシントン州の農林水産業の現状について経済調査・分析をおこなったほか、ルーティンワークでは、ホームページ掲載記事原稿の作成・編集・翻訳や新聞記事和訳概要案作成などをしました。また、広報文化の面では、日本47都道府県の駅弁を47個紹介した「駅弁マップ」を作成し、総領事館共催の「文化の日」イベントにて、東京五輪へ向けた広報も兼ねて日本文化推奨活動をしたことなど、ここでは書き切れないほど数多くのことを経験させていただきました。今日は私がインターンシップで学んだことを1つ紹介したいと思います。
私が学んだこと、それは草の根交流の重要さです。現在、我が国の37自治体がワシントン州の自治体と姉妹都市関係にあり、同州が外国との間に持つ姉妹都市関係の中で最も多いです。また多数のJETプログラム(外国青年招致事業)参加者を日本へ送り出していることからも、ワシントン州は日本との関係が深いことが伺えます。総領事館は在留邦人の安全を守るだけでなく、国家間の交流活動をサポートしており、常に両国間の橋渡しのような立場にあります。たったの二ヶ月半でしたが、その短い期間にも在外公館の在り方が垣間見えたような気がしました。私は運が良かったのか、インターンシップ期間内に総領事公邸で行われるレセプションに7回も参加・補助させていただくことが出来ました。内容は様々で、農業研修、AI、叙勲伝達式など、もしインターンシップをしていなければ、各レセプションにて出会った異なる分野の方々と交流する機会もなかったであろうと思います。草の根交流は互いの文化や国民性を知り、両国間に対し良い印象を持つきっかけになるため、このような活動を通して広く深く草の根を下ろすことは、今後の外交活動にも影響すると感じました。
私は今後日本で増えるとされる移民に携る仕事を将来したいと考えており、人と人、街と街、国と国を繋ぐ総領事館でのインターンシップは大変勉強になりました。シアトルという、日本との関わりが歴史上深く今日まで続き、街全体が近年急成長しているこの土地の総領事館で学んだことは、今後自分の考え方に大きく影響していくと思います。最後に、私にとっては振り返ってみれば一瞬で過ぎたような2ヶ月半でしたが、インターンシップ生として温かく迎えて下さった職員の皆様、ありがとうございました。

文化の日イベントで駅弁マップを説明