ドナルド・C・ヘルマン・ワシントン大学名誉教授の令和元年秋の叙勲受章

11月3日、日本政府は、令和元年秋の外国人叙勲において、ドナルド・C・ヘルマン・ワシントン大学名誉教授に旭日中綬章を授与することを発表しました。同氏への叙勲は、日本・アメリカ合衆国間の学術交流及び相互理解の促進に寄与した功績によるものです。
  • 賞賜:旭日中綬章
  • 功績概要:日本・アメリカ合衆国間の学術交流及び相互理解の促進に寄与
  • 主要経歴:
    • ワシントン大学ヘンリー・M・ジャクソン国際学部名誉教授
    • ワシントン大学ヘンリー・M・ジャクソン国際学部教授

功績概要

ヘルマン教授は、昭和30年にプリンストン大学ウッド・ウィルソン・スクール国際関係学部で学士号を取得しました。昭和36年、フォード財団の援助で来日し、戦後日本外交史を研究しました。カリフォルニア大学政治学部修士課程を経て、昭和39年に同プログラムで博士号を取得しました。

昭和42年、ワシントン大学にて勤務を開始し、6年間日本プログラムの主任を務めました。昭和45年から2年間は、後にヘンリー・M・ジャクソン国際学部となる学部の学部長を務めました。その間、ヘルマン教授は、同日本プログラムの拡大に尽力しました。フォード財団に助成金を申請し、学術雑誌「The Journal of Japanese Studies」の立ち上げを支援し、日本研究を専門とする教授職ポストの拡大に貢献しました。また、昭和48年には、ワシントン大学における日本研究を支援すべく「田中基金」の確保においても重要な役割を果たしました。この資金援助によって、日本プログラムの授業内容および研究は強化されました。

加えて、ヘルマン教授は、半世紀以上に亘り日本研究関連の著作に励み、多数の研究本、学会誌への寄稿、講演活動を通して、米国内外における日本研究において多大な影響を与えました。同教授が執筆した3冊の本が日本語に翻訳されています。「Japanese Foreign Policy and Domestic Politics : The Peace Agreement with the Soviet Union(日本の政治と外交:日ソ平和交渉の分析)」の日本語版はこのジャンルでベストセラーとなり、カリフォルニア大学出版局によって出版された最も記憶に残る本の一冊として、最近英語で再出版されました。

また、ヘルマン教授は、米国やアジア諸国の政界関係者とも人脈を築き、米国の行政機関、議会、政策諮問機関において、日本に関する政策アドバイザーを務めました。昭和51年から平成4年までアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所にて日本プログラムのディレクターを務めた際には、日本に関する2時間のドキュメンタリー制作に関わり、同ドキュメンタリーは米国の公共放送局PBSやNHKによって放送されました。

半世紀に亘るワシントン大学での勤務の中で、ヘルマン教授は2、000人以上の学生を指導し、次世代の日本研究者、政治およびビジネスリーダーの育成に貢献しました。