令和6年度外務大臣表彰受賞について

令和6年8月1日
 8月1日(日本時間)、外務省は、令和6年度(2024年度)外務大臣表彰受賞者を発表し、当館管内では、マリー・クリスティン・アンチョドギー・ワシントン大学ヘンリー・Ⅿ・ジャクソン国際学部教授・日本研究学科長(注:本年7月、退官され、現在は名誉教授)(功績:米国における日本研究の促進)、峰岸良彰セレブレイト・アジア創立者(功績:日本と米国との相互理解の促進)及びワシントン州日本文化会館(ワシントン州日系ヘリテージ協会)(功績:米国における日本文化の普及)が選ばれました。

マリー・クリスティン・アンチョドギー・ワシントン大学ヘンリー・Ⅿ・ジャクソン国際学部教授・日本研究学科長(注:本年7月、退官され、現在は名誉教授)(個人)
 同教授は、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得、1989年から現在までワシントン大学ジャクソン国際学部日本語学科で教鞭をとり、3度にわたり学科長の要職を務めています。日本研究で最も権威のある学術誌の一つ『ザ・ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・スタディーズ』の共同編集長を10年以上にわたり務めたほか、米国政府やテクノロジー関連企業のコンサルタントや、現在はベンチャーキャピタルの支援を受けた新興企業のためのエコシステムを開発する日本の取組について研究しています。同教授の日本の政治経済学における研究は、著名な研究機関から助成金や賞を受けるなど、米国内外で高い評価を受けています。

峰岸良彰セレブレイト・アジア創立者(個人)
 峰岸氏は、2001年にシアトル・シンフォニーの理事に就任し、民族にとらわれないアジア全体の融和を目指した年次音楽コンサート「セレブレイト・アジア」を立ち上げました。同コンサートは2009年以降、毎年開催され、本年(2024年1月)で16回目を迎えました。同イベントには、日本人・日系人に加えて、中国系、韓国系、フィリピン系、インド系、ベトナム系、インドネシア系、タイ系等を含むアジア系住民を中心に毎回約2千人が出席しており、当地アジア系コミュニティにおける対日理解の促進に大きく寄与しています。峰岸氏はこのほかにも、2011年から2019年までシアトル・ユース・シンフォニーの理事を、2000年から現在までワシントン州日米協会理事を務めるなど、日本と米国との相互理解の促進に功績を残しています。

ワシントン州日本文化会館(ワシントン州日系ヘリテージ協会)(団体)
 同文化会館は、「日本と日系の文化と伝統を守り、広め、共有していくこと」を活動目的として、2003年4月1日に創立されて以来、数々の歴史保存プロジェクトや、「子供の日」、「文化の日」等の年中行事を通した多彩な日本文化紹介行事、また、クラフトや体操、花札など高齢者のためのプログラムを提供しています。同会館では、1902年に創立された「国語学校」を元とする日本語学校も経営されており、現在、非日本人・非日系人を中心に約160名が日本語を学ぶなど、日本語学習の裾野拡大にも多大なる貢献をしています。

 外務大臣表彰は、多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人及び団体について、その功績を称えるとともに、その活動に対する一層の理解と支持を国民各層にお願いすることを目的としており、本年は、全世界で186名の個人と59団体が表彰されます。