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シアトル日本語補習学校 小学部卒業式における祝辞(平成24年3月17日)



 本日ここに卒業式を迎えられたシアトル日本語補習学校小学部卒業生五十三名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 来賓を代表して一言ご挨拶させていただきます。

 石黒校長先生、杭田教頭先生、担任の寺嶋先生、宮本先生、佐山先生、教職員の皆さま、心を一つにして、ここまで卒業生をご指導いただき、お疲れ様でした。

 ご父兄、PTAの皆さま、お子様のご卒業、おめでとうございます。補習学校は土曜日だけという限られた時間での学習のため、ご家庭でのご苦労も多かったことと思います。

 安藤学校運営委員長はじめ、ご来賓の皆さま、補習学校の学習環境充実のため、日頃より力強いご支援を頂き感謝申し上げます。

 さて、卒業生の皆さん、

皆さんは、週に五日間は現地校に、土曜日は補習校に通い、言わば二重の学校生活を送ってこられました。補習校は週一回の授業であるため宿題も多く、国語は漢字を覚えるのが大変だったと思います。算数は補習校の方が現地校より先に進んでいるので、米国のクラスメートよりも自分の方が良く出来て自信がついたのではないでしょうか。皆さんは与えられた課題にキチンと応えて、補習校のカリキュラムを全て終了しました。これは日本人らしくしっかりと頑張った結果であり、大変素晴らしいことだと思います。是非、日本にいるお祖父さん、お祖母さんに手紙を書いて、「補習校を卒業したよ!」と伝えて下さい。祖父母の方たちはきっと喜んでくれると思います。

皆さんは、今、アメリカで生活をしていますが、それは、お父さんの仕事や、お母さんがアメリカ人と結婚したなどの理由によるものであり、自分の意思で来た訳ではありません。一方、シアトル・マリナーズのイチロー選手などは自分の意思で太平洋を渡ってアメリカにやって来ました。イチロー選手は日本では既に一流選手としての地位を確立していましたが、現状に満足せず、パワーもスピードも日本の野球を上回るアメリカで自分を試してみたい、そして自分を更に磨いてみたい、との思いから、大リーグにチャレンジしました。その後のイチロー選手の大リーグでの活躍は皆さんよくご存知のとおりです。アメリカは可能性の国です。皆さんは卒業後も、イチロー選手のように、夢を追いかけ、失敗を恐れずにチャレンジしてほしい、自分の可能性を追い求めてほしい、私はそう願っております。

皆さんは日本とアメリカの両方の言語と文化を学んできています。日本人の勤勉性とアメリカ人の挑戦心とで、自分の進路を切り拓いて行って下さい。。

本日は誠におめでとうございました。

平成二十四年三月十七日
在シアトル日本国総領事