イベント報告
根岸教授(パデュー大学特別教授、ノーベル化学賞受賞)による講演会(2月26日 於シアトル日本語補習学校)



2月26日、シアトル日本語補習学校において、小学校3年生から高校生までの約400名を対象として、昨年ノーベル化学賞を受賞された根岸英一教授による講演会が、シアトル日本語補習学校及び在シアトル日本国総領事館の共催により実施されました。
講演会において、根岸教授は、幅広い年齢層である補習校の生徒達に対し、概要以下のように分かりやすくお話をされました。
・ノーベル賞を受賞出来る確率は、おおよそ1千万分の1であり、大学を卒業するまでに、基礎の勉強をしっかりすることで、その確率を1万分の1、千分の1まで下げることが出来る。この社会では、正しい形、意味での競争は決して悪いことではなく、皆さんが努力して、一人でも多くの人がノーベル賞を取れるよう応援する
・ただし、ノーベル賞だけが人生の幸せではない。人生の目的として、一人一人が自分は幸せだという人生を歩んでいくことが大事だと思っている。そのための秘訣として挙げるならば、①健康であること、②周りの人と協調すること、③社会に役立つような仕事を持つこと、④趣味を持つことである。
その後、生徒達から質問を受け付けたところ、多くの生徒から積極的に手が上がり、多くの質問が寄せられました。①成功するには何が大切か、②教科書で習ったこと以外に役に立ったスキルは、③日本のGDPが3位に落ちたが、科学の力で1位にするにはどうすれば良いか、などの質問に対して、根岸先生は、懇切丁寧に回答しておりました。
最後に、補習校の生徒代表から、根岸先生に感謝の意を込めて、花束の贈呈が行われました。根岸先生が花束を掲げると、会場から大きな拍手が起こりました。
このほか、根岸教授は、同日、「Asian American Engineer of the Year Award」を受賞された他、25日には、ワシントン大学において、化学を専攻する生徒を中心に、講演会を実施されました。
