領事館安全情報
東北地方太平洋沖地震情報(第10報)
在シアトル日本国総領事館
平成23年3月29日14時00分
※以下日時は日本時間。首相官邸、関係省庁、米国NOAA及びエアラインの情報に基づく。
1.地震発生日時:平成23年3月11日14時46分頃
2.震源及び規模(推定):三陸沖(牡鹿半島東南東130Km付近、深さ約24Km)M9.0(暫定)
最大震度7(宮城県北部)、関東でも震度5強を観測
3.津波:3月13日17時58分、津波注意報は全て解除。
4.被害状況
(1)死者11,168名、行方不明16,407名、負傷者2,778名 (警察庁29日21時00分)
(2)東北、関東地方を中心に、建築物の全壊16,527、半壊8,033、浸水4,089、全焼90、半焼7、一部損壊115,782。(警察庁)29日21時00分)
(3)東京電力福島第一原子力発電所について、前回からの進展経緯は以下のとおり。
ア 25日、1、3号機に関し、原子炉への淡水での注水を開始。26日、2号機に関し、原子炉への淡水での注水を開始、中央制御室の証明が点灯。27日、1号機に関し、タービン建屋溜まり水の復水器への回収作業を実施。2号機、仮設電動ポンプによる注水に切替え。東京電力は2号機タービン建屋内溜り水に含まれるヨウ素134について、通常の炉心の水の約1,000万倍の濃度を検出したと公表。28日、同社はこのデータが誤りであり、検出限界値未満であったと訂正。3号機、仮設電動ポンプによる注水に切替え。29日、1号機、仮設電動ポンプによる注水開始。4号機中央制御室の証明が復旧。2号機、仮設電動ポンプによる淡水注水に切替え。
イ 内閣総理大臣は、福島県内において産出された非結球性葉菜類及び結球性葉菜類(ホウレンソウ、カキナ、コマツナ、キャベツ等)、アブラナ科の花蕾類(ブロッコリー、カリフラワー等)について、当分の間摂取を控えるよう要請。また同県内において産出された非結球性葉菜類、結球性葉菜類、アブラナ科の花蕾類及びカブ、原乳について、当分の間出荷を控えるよう要請。茨城県において産出された原乳、パセリ、ホウレンソウ、カキナについて、出荷を控えるよう要請。栃木、群馬県において産出されたホウレンソウ及びカキナについて、当分の間出荷を控えるよう要請。(3月29日現在)
ウ 水道水の飲用については、福島県飯舘村はすべての住民、南相馬市、いわき市、伊達市は乳児のみ摂取は控える。生活用水としての利用には問題はない。一時的に飲用しても健康に影響が出る可能性は極めて低く、代わりの水が確保できなければ飲んでも問題はない。(3月29日現在)
※農林水産省/福島第一原子力発電所事故による農畜水産物等への影響
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html
5.交通状況
(1)東北新幹線及び東北のJR在来線の多く及び関東のJR在来線の一部が運転見合わせ。首都圏のJR線、地下鉄及び私鉄は計画停電等により本数を減らして運転。
(2)羽田空港:12日03時37分から通常運用再開。
成田空港:12日午前6時より通常運用再開。
仙台空港:救援機のみ1,500m滑走路24時間運用中。
花巻空港:17日から通常ダイヤ。救難機等の増大に対応するために24時間運用中。
(3)高速道路は、常磐道が一部通行止め。(29日18時00分)
(4)12日(当地時間)以降、シアトル・タコマ空港発成田行きのUA875便及びデルタ航空295便共に通常の運航。
6.被災者の救助
警察庁、防衛省、海上保安庁、消防庁による救出等総数は、26,651名(29日18時00分)