領事館安全情報
東北地方太平洋沖地震情報(第11報)
在シアトル日本国総領事館
平成23年3月31日12時00分
※以下日時は日本時間。首相官邸、関係省庁及びエアラインの情報に基づく。
1.地震発生日時:平成23年3月11日14時46分頃
2.震源及び規模(推定):三陸沖(牡鹿半島東南東130Km付近、深さ約24Km)M9.0(暫定)
最大震度7(宮城県北部)、関東でも震度5強を観測
3.被害状況
(1)死者11,532名、行方不明16,441名、負傷者2,873名 (警察庁31日21時00分)
(2)東北、関東地方を中心に、建築物の全壊17,862、半壊8,414、浸水4,089、全焼90、半焼7、一部損壊123,571。(警察庁)31日21時00分)
(3)東京電力福島第一・第二原子力発電所について、前回からの進展経緯は以下のとおり。
ア 30日、福島第一原子力発電所の南放水口付近において29日に採取された海水から基準の3355倍の放射性ヨウ素を検出。4号機に関し、東京電力による放水を実施。2号機に関し、注水中の消防ポンプのホースの一部に亀裂が生じ一時中断されたが、その後約5時間の注水を実施。31日、同発電所南放水口付近において30日に採取された海水から基準の4385倍の放射性ヨウ素を検出。また、5~6号機放水口北口において30日に採取された海水から基準の1425倍の放射性ヨウ素を検出。1号機において、立坑(トレンチ)内の滞留水を集中RW建屋に移送。またタービン建屋の溜まり水を復水貯蔵タンクからサージタンクへ移送開始。同機において、放水を実施。
福島第二原子力発電所については、全号機が冷温停止中。
イ 福島県内において産出された非結球性葉菜類及び結球性葉菜類(ホウレンソウ、カキナ、コマツナ、キャベツ等)、アブラナ科の花蕾類(ブロッコリー、カリフラワー等)について、当分の間の摂取制限。また同県内において産出された非結球性葉菜類、結球性葉菜類、アブラナ科の花蕾類及びカブ、原乳について、当分の間の出荷制限。茨城県において産出された原乳、パセリ、ホウレンソウ、カキナについて、当分の間の出荷制限。栃木、群馬県において産出されたホウレンソウ及びカキナについて、当分の間の出荷制限。(3月30日現在)
ウ 水道水については、29日までに福島県内で採取した水道水中の調査で「乳児用の指標値(放射性ヨウ素)」を超過する値はなかった。摂取制限については今のところ変更はなく、飯舘村はすべての住民、南相馬市、いわき市、伊達市は乳児のみ摂取制限。生活用水としての利用には問題はない。一時的に飲用しても健康に影響が出る可能性は極めて低く、代わりの水が確保できなければ飲んでも問題はない。(3月30日現在)
※農林水産省/福島第一原子力発電所事故による農畜水産物等への影響
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html
4.交通状況
(1)東北新幹線及び東北のJR在来線の多く及び関東のJR在来線の一部が運転見合わせ。首都圏のJR線、地下鉄及び私鉄は計画停電等により本数を減らして運転。
(2)羽田空港:通常運用。
成田空港:通常運用。
仙台空港:救援機のみ3,000m滑走路24時間運用中。
花巻空港:通常ダイヤ。救難機等の増大に対応するために24時間運用中。
(3)高速道路は、常磐道が一部通行止め。(31日10時00分)
(4)12日(当地時間)以降、シアトル・タコマ空港発成田行きのUA875便及びデルタ航空295便共に通常の運航。
5.被災者の救助
警察庁、防衛省、海上保安庁、消防庁による救出等総数は、26,685名(31日15時00分)