領事館安全情報
東北地方太平洋沖地震情報(第12報)
在シアトル日本国総領事館
平成23年4月5日13時00分
※以下日時は日本時間。首相官邸、関係省庁及びエアラインの情報に基づく。
1.地震発生日時:平成23年3月11日14時46分頃
2.震源及び規模(推定):三陸沖(牡鹿半島東南東130km付近、深さ約24km)M9.0(暫定)
最大震度7(宮城県北部)、関東でも震度5強を観測
3.被害状況
(1)死者12,431名、行方不明15,153名、負傷者2,869名 (警察庁5日20時00分)
(2)東北、関東地方を中心に、建築物の全壊45,937、半壊9,640、浸水4,145、全焼84、半焼4、一部損壊141,805。(警察庁5日20時00分)
(3)東京電力福島第一・第二原子力発電所について、前回からの進展経緯は以下のとおり。
ア 4月2日、福島第一原子力発電所2号機に関し、取水口付近にある電源ケーブルを納めているピット内に1,000mSv/hを超える水が溜まっていること、及びピット脇のコンクリートに20cm程度の亀裂があり、亀裂部からピット内の水が海に流出していることを確認。ピットへのコンクリート注入による止水作業を実施。3日、同ピットへの高分子吸収剤、おがくず等による止水作業を開始、その後おがくず等の乾燥が見られたため、ミキサー車で注水、撹拌を実施。1号機、2号機、3号機原子炉圧力容器への注入用仮設電動ポンプに関し、電源車から本設電源へ切替の上、運転開始。4日、2号機使用済み燃料プールへの注水を実施。3号機使用済み燃料プールへの放水実施。5日、2号機バースクリーン前の海水(2日11時50分採取)から濃度限度の約750万倍のヨウ素(I-131)を検出。同機付近の水の海への流出を止めるため、ピット周辺に開けた穴に凝固剤を注入。
福島第二原子力発電所については、全号機が冷温停止中。
イ 福島県内において産出された非結球性葉菜類及び結球性葉菜類(ホウレンソウ、カキナ、コマツナ、キャベツ等)、アブラナ科の花蕾類(ブロッコリー、カリフラワー等)について、当分の間の摂取制限。また同県内において産出された非結球性葉菜類、結球性葉菜類、アブラナ科の花蕾類及びカブ、原乳について、当分の間の出荷制限。茨城県において産出された原乳、パセリ、ホウレンソウ、カキナについて、当分の間の出荷制限。栃木、群馬県において産出されたホウレンソウ及びカキナについて、当分の間の出荷制限。千葉県旭市において産出されたホウレンソウ、チンゲンサイ、シュンギク、サンチュ、セルリー、パセリについて、当分の間の出荷制限。千葉県香取市及び多古町において産出されたホウレンソウについて、当分の間の出荷制限。(4月4日現在)
ウ 水道水については、4月4日までに福島県内で採取した水道水中の調査で「乳児用の指標値(放射性ヨウ素)」を超過する値はなかった。摂取制限については今のところ変更はなく、飯舘村はすべての住民、南相馬市、いわき市、伊達市は乳児のみ摂取制限。生活用水としての利用には問題はない。一時的に飲用しても健康に影響が出る可能性は極めて低く、代わりの水が確保できなければ飲んでも問題はない。(4月5日現在)
※農林水産省/福島第一原子力発電所事故による農畜水産物等への影響
http://www.maff.go.jp/noutiku_eikyo/index.html
4.交通状況
(1)東北新幹線及び東北のJR在来線の多く及び関東のJR在来線の一部が運転見合わせ。首都圏のJR線、地下鉄及び私鉄は計画停電等により本数を減らして運転。
(2)羽田空港:通常運用。
成田空港:通常運用。
仙台空港:救援機のみ3,000m滑走路24時間運用中。
花巻空港:通常ダイヤ。救難機等の増大に対応するために24時間運用中。
(3)高速道路は、常磐道が一部通行止め。(1日10時00分)
(4)12日(当地時間)以降、シアトル・タコマ空港発成田行きのUA875便及びデルタ航空295便共に通常の運航。
5.被災者の救助
警察庁、防衛省、海上保安庁、消防庁による救出等総数は、26,632名(5日18時00分)